ビジネスにおいて、新型コロナウイルス感染症の拡大によって最も大きく変化したのは、テレワークが一般化したことではないでしょうか。建築設計の分野でも、多くの企業で採用され、現在に至っています。当事務所でも昨年3月よりテレワークを開始し、その日、その時間に最も効率良く仕事をできる場所を各自が選んで仕事をするスタイルを導入しました。主な仕事場はオフィス(東京都港区南青山)と自宅ですが、我々の仕事は外部での打合せや現場での検査が多いので、出張先のホテルなども有効な仕事場となります。
メンバーがそれぞれ異なる場所で仕事をすることが多くあるわけですが、そういった中での所内コミュニケーションは、現在、ビジネスチャット(Slack)とオンラインビデオ会議(Zoom)を中心としています。これまでは、図面や計算書のチェック、設計におけるさまざまジャッジは、オフィスを中心として行ってきましたが、オンラインをベースにすることで、メンバーがどこにいても迅速にコミュニケーションをとれるため、チェックやジャッジのスピードが格段に速くなりました。
メンバーは、オフィス、自宅、出張先等のそれぞれの場所において同環境で仕事が可能なように、パソコン機器、ネットワーク、セキュリティー環境を整備しています。またメンバーには03で始まる直通電話を割り当てました。これまでの電話連絡は、オフィスの代表電話に掛けて頂き、不在の場合は、携帯電話に掛けて頂くか、改めてかけ直して頂いておりました。今回導入した直通電話は、居場所に関わらず出ることが可能なので、よりスムーズに電話連絡を行うことができます。なお、直通電話に出られない時は、現場検査や打合せを行っている時なので、お手数ですが、時間をおいて改めて掛け直して頂くか、メール等で伝言頂ければ幸いです。
「場所を選ばない働き方」によって1日の使い方のバリエーションが大幅に増えました。先日、金曜日の12:00〜14:00に札幌で現場視察があったのですが、これまでなら朝、飛行機で札幌へ行って、視察を終えて、夕方の飛行機で東京に戻り、帰宅するのは夜で、その1日はそれ以外の仕事はできませんでした。しかしながら「場所を選ばない働き方」によって、、、
<ある日の札幌出張>
08:00 東京から飛行機で札幌へ
10:00 空港からオンラインで所内朝礼に参加
12:00 現場視察
14:00 ホテルチェックイン
15:00 オンライン会議@参加
16:30 オンライン会議A参加
18:00 オンライン会議B参加
19:00 業務終了 札幌泊 翌朝、飛行機で東京へ
というように、目的の現場視察以外に所内朝礼とオンライン会議の計4件の打合せを行うことができました。札幌への交通費は、航空券だけ買うよりも1泊のパック旅行で買った方が安いケースが多く、この日の夜は、札幌で美味しいものを食べて、翌朝はホテルでゆっくりと朝食をとってチェックアウトし、土曜の午前に帰宅。効率良く仕事をこなすと共に、ちょっとしたリフレッシュにもなり、ライフ・ワーク・バランスを保つことができます。
場所を選ばない働き方、オンライン打合せの活用により、より効率の良い仕事が可能となり、結果として設計の質を向上させることができると感じています。次回は「オンライン打合せの積極的な活用」について書いてみたいと思います。
2021年03月10日
(その1)場所を選ばない働き方
posted by KSE at 00:00